2008年3月4日火曜日

3/4 IMDの断面図(トモ)

IMDは世界最高峰のエグゼクティブトレーニング機関です。いま、ここで1月から12月までの1年間のMBAプログラムを受講しています。

IMDはスイスのジュネーブから電車で約1時間のローザンヌという街のレマン湖の畔にあります。向こう岸にはフランスのエビアンが見えます。

このステキな景観を眺めながら通学していると、「世界最高峰のわりにはIMDの建物は低いなぁ」と、感じたことが最初のころにありました。大学とか教育機関ならば、立派=高いビル、という発想をしてしまっているのでしょう。しかしよくよく考えたら建物が低いのにはそれなりの理由があるのです。”Everything has a meaning” - 最近はチームのカウンセリングを担当してくれているMetteの呪文のようなセリフが頭から離れません。

ローザンヌは鉄道の駅や教会がある中心地が丘になっており、レマン湖に向かって下り坂になっています。そのためレマン湖のほとりにあるIMDの建物が高いとせっかくの素敵な景観を損ねることになります。これがIMDのMBAに参加したことのない人の大半の回答ではないでしょうか。

しかしMBAの生徒はIMDが「地上」よりも「地下」にむかって広がっていることを嫌と言う程よく知っています。。。

授業は毎日8時から”Auditorium(大講義室)”でレクチャーを受けることから始まります。前半の半年はBuilding Blockという基礎科目の習得がメインになっているので毎日がここからスタートすることになります。レクチャーの主な目的は、体系的な知識の習得やディスカッションです。ここでは意識を集中し、今までの経験と(わずかの)予習の知識を最大限活かし、約40カ国から集まったクラス90名から自分を除いた残りの89人+教授と知的バトルを繰り広げなければなりません。

しかし一通りレクチャーを受けたところで本当の「クラス」がはじまります。90人が”Study Group”と呼ばれる12のグループに分けられており、このグループごとに与えられた”Study Room”という地下の小部屋で課題をこなしていきます。”Study Group”でのディスカッションは、60分からときには15分という限られた時間の中で、如何にチームとして短期的に成果をあげながら長期的に成長していくかが問われます。また課題によっては1日の大半を"Study Group"と過ごすこともあります。当然そこには、理屈を超えた驚き、戸惑い、怒り、悲しみ、喜び、さまざまな感情が交錯します。そのため、”Sturdy Group”では己を見つめ、己を知り、己を磨くことが何よりも求められます。これが”Study Room”が”Dungeon (地下牢)”と呼ばれる所以なのです。

Auditoriumでの意識上の戦いから、Dungeonでの意識下の戦い、これこそがIMD MBAの毎日です。

0 件のコメント: